認知症の種類と特徴をわかりやすく解説
「認知症」とひとことで言っても、実は複数の種類があります。それぞれ原因や症状が異なり、対応方法も変わってきます。本記事では、代表的な認知症の種類と特徴をわかりやすく整理し、家族が理解を深めるためのポイントを紹介します。また、デイサービスがどのように支援できるかについても触れていきます。
認知症の代表的な種類
認知症は一つの病気ではなく、いくつかのタイプに分かれます。主な4種類を取り上げます。
アルツハイマー型認知症
日本で最も多いタイプで、全体の約6割を占めます。脳にアミロイドβタンパクが蓄積して神経細胞が壊れていくことで、記憶障害が目立ちます。初期には「昨日の出来事を忘れる」「同じ質問を繰り返す」といった症状が現れます。徐々に日常動作が難しくなり、最終的には介助が必要になります。
脳血管性認知症
脳梗塞や脳出血などで脳の血流が途絶えたことによって発症します。症状が段階的に悪化するのが特徴で、身体の麻痺や言語障害を伴うこともあります。感情の起伏が激しくなったり、できることとできないことの差が大きく出たりするのもこのタイプの特徴です。
レビー小体型認知症
脳に「レビー小体」という異常なタンパク質が蓄積することで発症します。幻視(見えないものが見える)や症状の日ごとの変動が特徴で、パーキンソン症状(手足の震え、動作が遅くなる)も現れることがあります。症状の変動が大きいため、家族が困惑するケースが多いです。
前頭側頭型認知症
比較的若い世代から発症することもあり、人格や行動の変化が目立ちます。ルールを守れなくなる、衝動的に行動する、言葉が出にくくなるといった症状があります。本人も家族も「性格が変わった」と感じるケースが多く、対応に悩むことが少なくありません。
種類ごとの症状の違いを理解する
認知症の種類によって現れる症状は大きく異なります。アルツハイマー型では「物忘れ」、脳血管性では「体の麻痺や言語障害」、レビー小体型では「幻視」、前頭側頭型では「行動の変化」が目立ちます。これらを理解することで、医師に正しく症状を伝えられ、診断や支援がスムーズになります。
また、種類ごとに進行のスピードや薬の効果も違うため、**「どのタイプなのか」**を把握することは、適切なケアを受ける第一歩となります。
デイサービスでの対応方法
認知症の種類ごとに、デイサービスでの支援の仕方も変わります。
- アルツハイマー型:脳トレーニングや回想法を取り入れ、記憶を刺激するプログラムが効果的です。
- 脳血管性:理学療法士などによるリハビリで身体機能の維持を目指します。
- レビー小体型:幻視が不安をあおるため、安心できる環境づくりが大切。スタッフが症状の変動を見守ります。
- 前頭側頭型:行動の変化に対しては、安全に配慮した活動やルール設定が重要です。
デイサービスは医療と介護の中間に立ち、家族と一緒に本人を支える拠点となります。
家族ができる工夫
認知症の種類に応じて家族の対応も工夫が必要です。
- アルツハイマー型では、予定を紙に書いて見える場所に貼る
- 脳血管性では、言葉が出にくいときに焦らせず待つ
- レビー小体型では、幻視を頭ごなしに否定せず、安心させる声かけを心がける
- 前頭側頭型では、叱るよりも環境を整えることを重視する
こうした小さな工夫の積み重ねが、本人と家族の安心につながります。
まとめ
認知症には複数の種類があり、それぞれに特徴と対応のポイントがあります。アルツハイマー型、脳血管性、レビー小体型、前頭側頭型の違いを理解することで、適切な支援が可能になります。デイサービスは、それぞれの症状に合わせた柔軟なプログラムを提供しており、本人の生活の質を守る大切な存在です。家族も一人で抱え込まず、地域や専門職の力を借りながら支えていきましょう。